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個人の勝手なイメージで「もしもエレクトーンが人間の姿をしていたら…」と考えたものであり、ヤマハ本社様及び関係者様とは一切関係ございません。
大丈夫!という方は、追記よりお楽しみいただければ幸いです…
風邪をひきました
ある年の秋の半ば。
ELS-01Cが防音室で待機していると、いつもの弾き手が入ってきた。
「おはよー01C…」
「おう、おはよ…って何だ、どうした、その声とテンションとかっこうは!!」
「…風邪ひいた」
弾き手の声はいつもより1オクターブ低く、服も何枚も重ねた上に更にガウンをはおっていた。
だんだん冷え込んでくるこの季節、風邪もはやる時期だ。
「はぁ!?お前何やってんだよ、おとなしく寝てろよ!」
「寝たよ!寝たし薬も飲んだけど…なかなか治んないんだよう…」
弾き手はせきをしながら言った。
「…じゃあせめて休んでろよ…」
「無理。これでも練習1日ずらしたんだよ。熱ももう下がってるし、これ以上はのばせないよ…弾けなくなっちゃうよ」
「…勝手にしろ」
01Cはため息をついた。
いつものレパートリーを演奏していくが、驚くほど指に力が入らず、タッチコントロールもほぼきいていない。
マスターボリュームはそのままなのに、いつもより演奏が小さく聞こえる。
いつもならぶち上げのテンションも、今回は上がらないままだ。
早速、01Cが文句を言った。
「せっかくの俺の鍵盤の機能が生かされてないじゃねーか!」
「しょうがないじゃん力が入んないんだからー!」
「お前、さっきパネルに向かってくしゃみしそうになったろ!絶対我慢しろよ!!」
「いいじゃん別に人間の風邪はエレクトーンにうつんないんだからさ!」
「そういう問題じゃねぇんだよ!!つーかマスクしろよ!」
…体調が悪くても、いつものくだらないやりとりは健在のようである。
何曲か弾きおわったあと、01Cが口を開いた。
「…こんなに元気のないフュージョンやユーロビートは初めてだな…」
「う、うるさいよ!今日は省エネモードなだけだもん!それに、弾かないよりはましでしょ?」
「まあなぁ…でも、いつもテンションぶち上げで弾いてるお前があんまりにもおとなしいからびっくりしたんだよ。普段からもう少し落ち着いて弾いたほうがもっとうまく弾けるんじゃねぇの?」
01Cはにやりとして言った。
「だぁーもう!あんた病人をいたわる気持ち全くないでしょ!」
弾き手がまたせきをしながら言い返した。
「…でもさ」
少し落ち着いてから、弾き手がまた口を開いた。
「少しくらい調子が悪くても、やっぱり弾くのは楽しいよ。気持ち的にも、少し元気になれるし」
「…そっか。そりゃよかった」
01Cは、少しほっとしたように答えた。
「さて、そろそろ続きにいこうかな。準備はOK?」
「おう!まかせとけ!!」
こうして、いつもの練習は何とか終わった。
弾き手はメディアを取り出し、いすから立ちあがった。
「うわーやべぇ…ふらふらする…」
「だぁーだから言ったろ!今すぐに休め!」
「うん…そうするよ…」
防音扉へ向かう弾き手に、01Cが言った。
「…しっかり休んで、次の練習までには絶対治しとけよ。…やっぱりお前ら弾き手にはさ、元気な状態で弾いてほしいからさ…そうすりゃ、俺達の機能も充分に光るしな!」
「…そうだね」
弾き手はふっと笑いながら答えた。
1週間ほどたったある日。
弾き手が防音室に入ってきた。
「おはよう、01C!」
「おう、おはよう。…元気になったみたいだな」
01Cがにっとして言った。
「うん!もうすっかり治ったよ!」
弾き手は答えると、メディアを本体に挿し込んだ。
「よし、じゃあ…いつものいきますか!」
「おう!どんとこい!!」
2人は笑みを見せると、めくばせをした。
こうして、またいつも通りの日常が始まった――。
後書き
今回の話はおととしの秋に風邪をひいて、その病み上がりでエレクトーンの練習をしていた時に思いつきました。
あの時に擬人化さんがいたら絶対こんな感じだろうなーとか色々思い浮かべながら書いていきました。
やっぱり、擬人化さんの弾き手とのやりとりを考えるのは楽しいです…(^o^)
01Cは特に、なのかもしれません(笑
本気という名の気まぐれ(^o^)
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