エレクトーン(特にELシリーズ&STAGEA)を(色んな方向から)愛してやまない管理人が、エレクトーンや音楽について色々と語っております。
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某所に別名で投稿した「エレクトーン擬人化」の小説です。
※長いので、何回かに分けて投稿します
個人の勝手なイメージで「もしもエレクトーンが人間の姿をしていたら…」と考えたものであり、ヤマハ本社様及び関係者様とは一切関係ございません。
大丈夫!という方は、追記よりお楽しみいただければ幸いです…
※長いので、何回かに分けて投稿します
個人の勝手なイメージで「もしもエレクトーンが人間の姿をしていたら…」と考えたものであり、ヤマハ本社様及び関係者様とは一切関係ございません。
大丈夫!という方は、追記よりお楽しみいただければ幸いです…
*****
それから彼女は毎日音楽室に来るようになった。
EL-17本体にさわるのはもちろん、17とは色々な話をする。
「おーす、17」
「やぁ、今日も来てくれたんだね!」
「うん。だって学校に来る楽しみなんて、あんたと弾いたり話したりする事くらいしかねぇからさ」
彼女はそう言って、少し笑った。
やっと、笑顔が少しずつ出てきた。
「今日は何弾くの?」
「テキストに載ってるやつとか。あれはリズム使わねーしレジストの指定もねーから、基本レジストでちゃっちゃとできるんだ」
「そっか!じゃあ僕でも演奏できるって事だね!」
「そういう事!」
早速、彼女は弾きはじめた。
彼女の演奏が、音楽室全体に響きわたる。
「…今日も、とっても楽しそうだね」
17が演奏を体で感じながら言った。
「当たり前だ。だってうち、エレクトーンが大好きなんだ!」
彼女は弾きながら答える。
「…僕の事でも、少しは好きになってくれた?」
「バカ野郎!うちが好きなのは500~900mですよー」
彼女は生意気に返したが、本当は図星だった。
EL-17という機種も、そんなに悪くはない。
彼女が演奏を続けていると、音楽室のドアがあく音がした。
入ってきたのは、この学校の音楽専科教師だった。
「あれっ、先生…?」
彼女はエレクトーンをやっている事もあり音楽の成績はよかったので、音楽の先生とは一応仲はよかった。
「どしたの?」
彼女が聞くと、先生はにこっと微笑んで口を開いた。
「あなたの演奏を聴きにきたのよ。ほら、そのエレクトーンさんに話を聞いてね」
先生はそう言って17のほうを見た。
「あなた、エレクトーンをやってるんですってね。よかったら、何か聴かせてくれないかしら…?」
突然の事に彼女は少し戸惑ったが、17が「ほら」と彼女の背中を押した。
「う、うん。いいよ!」
彼女は音色をセットし、授業でやっている曲を頭の中で3段譜に変換しながら適当に弾いてみた。
そのほかにもレッスンでやっている曲や好きなアーティストの曲など、色々演奏した。
彼女が演奏を終えると、先生は拍手しながら立ちあがった。
「すごいわ!あなたが音楽が得意なのは知っていたけど、まさかここまで鍵盤が弾きこなせるなんて…しかも足まで使っちゃって…びっくりしたわ」
ほめられなれていない彼女はどういう顔をしていいのか分からず、少しだけはにかんだ。
音楽の授業では一応ほめられる事はあるが、ここまでほめられた事はない。
先生が続ける。
「あなたみたいな子がいるなら、もっといいエレクトーンを買えばよかったかしら」
「ほんとだよ先生、こいつよりすごいエレクトーンなんていっぱいあるんだよ?」
彼女の言葉に17は少し落ち込んだ様子を見せたが、
「…でも」
彼女がまた口を開いた。
「…こいつも、なかなか悪くないんだ!」
そう言うと彼女は17にめくばせをした。
17は次第にぱぁっと笑顔を輝かせた。
こうして、彼女のうわさは教師達の間に広まっていった。
彼女が演奏していると、教師がそれを聴きにくる事もあった。
ある日の放課後、彼女がいつものように音楽室で演奏していると、ドアのあく音がし、ある教師が入ってきた。
「げっ」
彼女は小声で言った。
「どうしたの?」
17が聞く。
「…あれ、うちの担任なんだ。きっと何かお小言でも言いにきたんだよ」
彼女は17にそうささやくと、エレクトーンのいすに座ったまま黙り込んだ。
やがて、担任が口を開いた。
「…あなたの演奏を、聴きにきたの」
「えぇっ!?」
彼女は驚きのあまり素っ頓狂な声を上げ、いすから落ちそうになった。
「…だめかしら」
「い、いや、別にいいけど…」
彼女はいすに座りなおすと、音色をセットしはじめた。
(…いっつもうちをしかってばっかりのあいつがうちの演奏を聴きたがるなんて…ありえない!)
適当に色々弾いてみたが、ある程度弾いたところで彼女は口を開いた。
「なんて、こんな事やってるくらいなら勉強しろって話なんでしょ、先生!」
「…そんな事ないわ。ほかの先生方からあなたの演奏がすごいって聞いて来たんだけれど…本当にすばらしいわ。あなたにこんな特技があるなんて、知らなかった」
担任はこう答えた。
担任にほめられたのなんて、初めてだ。
横にいた17が口を開いた。
「すごいでしょ?この子、エレクトーンが本当に大好きなんですよ!」
担任はかすかに微笑むと、こう言った。
「…また、聴かせてちょうだいね」
「うっ…うん!まかしといて!」
彼女が答えると、担任は音楽室を出ていった。
「よかったね!」
17が言った。
「…うん」
あまりに急な展開についていけず、彼女は驚きを隠せないまま答えた。
「先生、また聴きたいって言ってたね。こうなったらこれからいっぱい弾いて、君のいいところをどんどん見せちゃおうよ!」
17が続けると、彼女はにっと笑みを見せて答えた。
「…うん。3段鍵盤のすごさ、見せつけてやるぜ!」
それから彼女のうわさは児童達にも広まり、様々な学年の児童が彼女の演奏を聴きにくるようになった。
下級生からは童謡や授業の曲、同・上級生からははやりのJ-POPなどをよくリクエストされた。
「お姉ちゃん、何年生?」
「4年生だよ」
「ピアノ弾けるんでしょ?何か弾いてよ!」
「ピアノじゃなくて、エレクトーンな。よし、ちょっと待ってろよ…」
こんな会話が絶えなかった。
「最近テレビでやってるあれとか弾ける?」
「あーこれ授業の!すげぇ!!」
児童達は演奏を聴きおえると口々にすごいと言い、驚いて音楽室を出ていった。
次第に、彼女のクラスメート達も演奏を聴きにくるようになった。
「…なぁ17…やっぱり誰かに演奏を聴いてもらうって、いいな。1人で弾いてる時の何倍も楽しいよ」
彼女が言うと、17は優しく微笑んでうなずいた。
こうして彼女は徐々に担任やクラスメートとの関係を改善していき、学校での居心地も少しずつ、前より悪くなくなっていった。
彼女のとがっていた部分もだんだん丸くなっていく。
そうして5年、6年と進級していき、残りの小学校生活を送っていった。
※3へ続きます…
それから彼女は毎日音楽室に来るようになった。
EL-17本体にさわるのはもちろん、17とは色々な話をする。
「おーす、17」
「やぁ、今日も来てくれたんだね!」
「うん。だって学校に来る楽しみなんて、あんたと弾いたり話したりする事くらいしかねぇからさ」
彼女はそう言って、少し笑った。
やっと、笑顔が少しずつ出てきた。
「今日は何弾くの?」
「テキストに載ってるやつとか。あれはリズム使わねーしレジストの指定もねーから、基本レジストでちゃっちゃとできるんだ」
「そっか!じゃあ僕でも演奏できるって事だね!」
「そういう事!」
早速、彼女は弾きはじめた。
彼女の演奏が、音楽室全体に響きわたる。
「…今日も、とっても楽しそうだね」
17が演奏を体で感じながら言った。
「当たり前だ。だってうち、エレクトーンが大好きなんだ!」
彼女は弾きながら答える。
「…僕の事でも、少しは好きになってくれた?」
「バカ野郎!うちが好きなのは500~900mですよー」
彼女は生意気に返したが、本当は図星だった。
EL-17という機種も、そんなに悪くはない。
彼女が演奏を続けていると、音楽室のドアがあく音がした。
入ってきたのは、この学校の音楽専科教師だった。
「あれっ、先生…?」
彼女はエレクトーンをやっている事もあり音楽の成績はよかったので、音楽の先生とは一応仲はよかった。
「どしたの?」
彼女が聞くと、先生はにこっと微笑んで口を開いた。
「あなたの演奏を聴きにきたのよ。ほら、そのエレクトーンさんに話を聞いてね」
先生はそう言って17のほうを見た。
「あなた、エレクトーンをやってるんですってね。よかったら、何か聴かせてくれないかしら…?」
突然の事に彼女は少し戸惑ったが、17が「ほら」と彼女の背中を押した。
「う、うん。いいよ!」
彼女は音色をセットし、授業でやっている曲を頭の中で3段譜に変換しながら適当に弾いてみた。
そのほかにもレッスンでやっている曲や好きなアーティストの曲など、色々演奏した。
彼女が演奏を終えると、先生は拍手しながら立ちあがった。
「すごいわ!あなたが音楽が得意なのは知っていたけど、まさかここまで鍵盤が弾きこなせるなんて…しかも足まで使っちゃって…びっくりしたわ」
ほめられなれていない彼女はどういう顔をしていいのか分からず、少しだけはにかんだ。
音楽の授業では一応ほめられる事はあるが、ここまでほめられた事はない。
先生が続ける。
「あなたみたいな子がいるなら、もっといいエレクトーンを買えばよかったかしら」
「ほんとだよ先生、こいつよりすごいエレクトーンなんていっぱいあるんだよ?」
彼女の言葉に17は少し落ち込んだ様子を見せたが、
「…でも」
彼女がまた口を開いた。
「…こいつも、なかなか悪くないんだ!」
そう言うと彼女は17にめくばせをした。
17は次第にぱぁっと笑顔を輝かせた。
こうして、彼女のうわさは教師達の間に広まっていった。
彼女が演奏していると、教師がそれを聴きにくる事もあった。
ある日の放課後、彼女がいつものように音楽室で演奏していると、ドアのあく音がし、ある教師が入ってきた。
「げっ」
彼女は小声で言った。
「どうしたの?」
17が聞く。
「…あれ、うちの担任なんだ。きっと何かお小言でも言いにきたんだよ」
彼女は17にそうささやくと、エレクトーンのいすに座ったまま黙り込んだ。
やがて、担任が口を開いた。
「…あなたの演奏を、聴きにきたの」
「えぇっ!?」
彼女は驚きのあまり素っ頓狂な声を上げ、いすから落ちそうになった。
「…だめかしら」
「い、いや、別にいいけど…」
彼女はいすに座りなおすと、音色をセットしはじめた。
(…いっつもうちをしかってばっかりのあいつがうちの演奏を聴きたがるなんて…ありえない!)
適当に色々弾いてみたが、ある程度弾いたところで彼女は口を開いた。
「なんて、こんな事やってるくらいなら勉強しろって話なんでしょ、先生!」
「…そんな事ないわ。ほかの先生方からあなたの演奏がすごいって聞いて来たんだけれど…本当にすばらしいわ。あなたにこんな特技があるなんて、知らなかった」
担任はこう答えた。
担任にほめられたのなんて、初めてだ。
横にいた17が口を開いた。
「すごいでしょ?この子、エレクトーンが本当に大好きなんですよ!」
担任はかすかに微笑むと、こう言った。
「…また、聴かせてちょうだいね」
「うっ…うん!まかしといて!」
彼女が答えると、担任は音楽室を出ていった。
「よかったね!」
17が言った。
「…うん」
あまりに急な展開についていけず、彼女は驚きを隠せないまま答えた。
「先生、また聴きたいって言ってたね。こうなったらこれからいっぱい弾いて、君のいいところをどんどん見せちゃおうよ!」
17が続けると、彼女はにっと笑みを見せて答えた。
「…うん。3段鍵盤のすごさ、見せつけてやるぜ!」
それから彼女のうわさは児童達にも広まり、様々な学年の児童が彼女の演奏を聴きにくるようになった。
下級生からは童謡や授業の曲、同・上級生からははやりのJ-POPなどをよくリクエストされた。
「お姉ちゃん、何年生?」
「4年生だよ」
「ピアノ弾けるんでしょ?何か弾いてよ!」
「ピアノじゃなくて、エレクトーンな。よし、ちょっと待ってろよ…」
こんな会話が絶えなかった。
「最近テレビでやってるあれとか弾ける?」
「あーこれ授業の!すげぇ!!」
児童達は演奏を聴きおえると口々にすごいと言い、驚いて音楽室を出ていった。
次第に、彼女のクラスメート達も演奏を聴きにくるようになった。
「…なぁ17…やっぱり誰かに演奏を聴いてもらうって、いいな。1人で弾いてる時の何倍も楽しいよ」
彼女が言うと、17は優しく微笑んでうなずいた。
こうして彼女は徐々に担任やクラスメートとの関係を改善していき、学校での居心地も少しずつ、前より悪くなくなっていった。
彼女のとがっていた部分もだんだん丸くなっていく。
そうして5年、6年と進級していき、残りの小学校生活を送っていった。
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